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靴下の穴 [俳句]

朝、靴下を履く時に靴下に小さな穴を見つけることがあります。私の性格も大いに影響しているとは思いますが、仕事が酪農ですので身だしなみもいい加減になって、穴の開いた靴下を承知で履いて出かけることがあります。靴を脱いでみると靴下の穴が大きくなっていることがあり、ちょっと恥ずかしいです。休憩の時などサンダルに履き替えることもあるので、もしかしたら「靴下の穴を見られているのでは」とはらはらします。

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靴下の穴見られしや黄水仙 粋田化石



仕事の長靴を脱いだ時に靴下の穴を見られたかもしれないという恥ずかしさと、傍で咲いている黄水仙を組み合わせてみました。
水仙も靴下の穴も案外気づかれてはいないのかもしれません。


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【 黄水仙 きずいせん 】 喇叭水仙
ヒガンバナ科の多年草の花。春、葉の間から花茎を伸ばし、先端に香りの高い濃黄色の六弁花を数個つける。切り花としても好まれ、園芸品種が多数ある。南ヨーロッパ原産で日本には江戸末期に渡来。観賞用に植えられることも多い。↓水仙(冬)(角川合本俳句歳時記第四版)






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雪柳の花が咲きました [俳句]

雪柳の花が咲き始めました。
満開には程遠くて枝ばかり見えますが、こういうのも早春の景色らしくて良いと思いました。

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雪柳一輪挿む旅の本 粋田化石


春を感じていたら、しばらく旅に出ていないことに気が付きました。
そうだ旅の本を買いましょう。
旅の本にはもちろん雪柳の小枝を挿(はさ)みます。


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【 雪柳 ゆきやなぎ 】 小米花 小米桜
渓谷の岩上などに自生するバラ科の落葉低木の花で、中国原産ともいわれる。三~四月ごろ、小さな白い五弁花を小枝の節ごとにつけ、雪が積もったように見える。その美しさから観賞用に植えられる。(角川合本俳句歳時記第四版)






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歌を歌いながら仕事をしています  [俳句]

 最近、釈然としないことが色々とありました。そのことについて考えながら仕事をしていると思考がフォースの暗黒面に引き込まれるようで、下衆な知恵ばかり浮かんできます。
そこで、歌を口ずさみながら仕事をしてみたところ、これがなかなか良いようです。春が近いというのもあるのでしょう。でもそれだけではなく、何だかウキウキとした気持ちで仕事をすることが出来るようになりました。

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鼻唄の途切れて丁度花薺 粋田化石


 粋田化石にとって人生の応援歌である松山千春の『大空と大地の中で』を歌いながら仕事をしていたら、『薺(なずな)の花』を見つけました。「野に育つ花ならば 力の限り生きてやれ」の歌詞ともぴったり合っていますね。
 『薺』だと春の七種ということで、新春の季語になってしまうのだそうです。

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【 薺の花 なづなのはな 】 花薺  三味線(しやみせん)草(ぐさ) ぺんぺん草  (季春)
 春の田畑や道端などどこででも見られるアブラナ科の越年草の花。直立した茎が伸びて、その先に白い小型の十字花を多数つける。果実が倒三角形で三味線のばちに似ていることからぺんぺん草ともいわれる。春の七草の一つでもあり、七草粥に入れて食べる風習がある。↓薺(新年)(角川合本俳句歳時記第四版)

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春浅し [俳句]

このところ春の兆しが見られるようになりましたが、まだまだ冬も残っています。見つけた蒲公英(たんぽぽ)もまだロゼット状態のままでした。

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春浅し野に在りて君誰を待つ 粋田化石


『春浅し』はもちろん春の季語です。
ロゼットで春を待ちわびている蒲公英から、誰かを待ち焦がれている人を連想しました。


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【 春浅し はるあさし 】 浅春  (季春)
春になったものの、春色はまだ整わない。降雪もあり、木々の芽吹きには間があるころである。↓早春 (角川合本俳句歳時記第四版)


ロゼット【rosette】
《「ローゼット」とも》
[1] 根出葉が地面に放射状に広がり、バラの花の形を呈するもの。多年草・越年草の冬越しの状態。タンポポ・ヒメジョオン・ナズナなどの葉にみられる。
[2] リボン・布などで作ったバラの花形の飾り。記章・胸飾りなどにする。
[3] 建築で、バラの花形の装飾。
[4] つり電灯などのコードが電気配線に接続する部分に用いる装飾器具。
(大辞泉第二版)

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命脈(めいみゃく) [俳句]

雌の子牛が生まれました。
今日は北風が吹いていてちょっと肌寒く“余寒”の日でした。
生まれたばかりの子牛もちょっと寒そうでした。
写真は誕生直後の子牛で、隣にいるのが母牛です。

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命脈が余寒に震う濡れ子牛 粋田化石


命脈というのは命の繋がりのことです。
暦の上では春とは言えまだまだ肌寒い日が続きます。そんな余寒(よかん)の日に生まれきた子牛を詠みました。

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【 余寒 よかん 】 残る寒さ  (季春)
寒明後の寒さ。春寒には春でありながら寒いという印象があるのに対し、余寒には寒が明けてもなお寒さが残っているという気分がある。↓春寒 ・ 冴返る (角川合本俳句歳時記第四版)

めい‐みゃく【命脈】
いのち。生命。生命のつながり。「―が尽きる」「―を保つ」
[類語] 命・生命・人命・一命・身命(しんめい)・露命・生(せい・しょう)・息の根・息の緒(お)・玉の緒  (大辞泉第二版)

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繁縷(はこべ)の花 [俳句]

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粋田化石は昨年の四月から牧童として働いています。

乳牛の世話が主な仕事です。
仕事に余裕がある時はこまめに写真を撮っているのですが、調べてみたら繁縷(はこべ)の写真を撮るのは牧童になって初めてでした。

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牧童となりて最初の繁縷かな 粋田化石


写真が残っていなかったので、花を見るのもこのこの一年間はなかったのかもしれません。
やっと足元を見る余裕ができたのでしょうか。

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焦点が合っていませんでした




【 繁蔞 はこべ 】 はこべら あさしらげ  (季春)
ナデシコ科の越年草で、路傍や畑など、いたるところで自生している。春の七草の一つ。茎は基部が分岐して地面を這う。葉は対生し卵形で柔らかい。春、白色の小さな五弁花をつける。古くから小鳥の餌としたり、民間薬として利用したりしてきた。(角川合本俳句歳時記第四版)







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春の足音 [俳句]

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たいへんご無沙汰しています。
一月ほど冬眠しておりましたが、今日の暖かさで目が覚めました。
温度計を見ると、何と19℃でした。
足元を見ると既にオオイヌノフグリが咲いています。
春はすぐそこまで来ていますね。

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ファスナーを下す手止む犬ふぐり 粋田化石



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足元のイヌフグリを見て、ファスナーを下す手を止(とど)めたという句です。
解説が無い方が良かったかもしれません。

【 犬ふぐり いぬふぐり 】 いぬのふぐり  (季春)
ゴマノハグサ科の越年草の花。在来種の犬ふぐりはほとんど見られず、ふつうヨーロッパ原産の大犬のふぐりをさす。早春、道端や野原に 這は うように広がって群生し、瑠璃色の花を咲かせる。






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