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俳句ごっこ [俳句]

久しぶりの更新。本日は俳句ごっこの話題です。

俳句仲間とグループラインで俳句を楽しんでいます。前もって出されていた題(兼題)を推敲して投稿するのではなく、思いついた句を少し添削して投稿します。当然垢抜けない句や季重ねの句もあって、それを「ああでもない、こうでもない」と意見を出し合うのも楽しみの一つです。

今回の題は『山茶花 さざんか』。
先ずは私以外のお二人の句です。

山茶花 (1).png


廃屋の庭に一面山茶花散る 寧女

生活感のない廃墟の庭一面に散る山茶花。廃屋と山茶花の生命力、散るという言葉から冬の寒さが感じられる句です。

猫そっと山茶花の上音もなく 寧女

散った山茶花の上を猫が足音もたてずに歩いている。寒さと静けさを感じます。

山茶花 (1).jpg


山茶花の敷き詰められて牛の床 縞午

散った山茶花の上に牛が寝そべっている。冬の陽だまりでしようか、少しあたたかさを感じます。

山茶花や顔見世役者の出を待ちぬ 縞午

歌舞伎の顔見世興行。山茶花の中、出演した役者の出待ちをしている。寒さの中にわくわくした気持ちを感じます。顔見世も冬の季語なので季重なりですが、山茶花のことを詠んでいる句ですので良いと思います。

さて以下が私の句です。
山茶花 (2).jpg


山茶花や巫女俯(うつむ)きて竹箒 粋田化石

山茶花の境内を赤白装束の巫女(みこ)さんが俯いて箒をかけている。山茶花の花の色と巫女さんの装束の色を対比させてみました。

山茶花や手提げはみ出すカレーの具 粋田化石

山茶花の道。手に持つエコバッグは小さめで、買ったカレーの具材がそこからはみ出しています。山茶花は冬の季語ですので、カレーではなくシチューの具材の方が良かったかもしれません。

山茶花やAmazon社から叩(はた)きの来 粋田化石

山茶花が咲いている。何でも買えるAmazonから、掃除用の叩きが届きました。という、くだらない句です。

ともし灯に浮かぶ山茶花道の駅 粋田化石

ともし灯に浮かぶ山茶花とあるように夜を詠んでいます。最後の道の駅で、ともし灯はヘッドライトのことだと気付いていただけたでしょうか。

如何でしたか、特に俳句の指導者がいる集団ではないのでなかなか上達はしませんが、それなりに楽しんでいます。


【 山茶花 さざんくわ 】 (季冬)
ツバキ科の常緑小高木である山茶花の花。日本特産種で四国・九州・沖縄に自生種があり、十~十二月、枝先に白い一重の花が咲く。園芸種には鮮紅・桃・白色や八重咲きもある。椿のように花が落ちるのではなく、花弁が散る。(角川合本俳句歳時記第四版)
山茶花や雀顔出す花の中 青蘿
山茶花の散りしく月夜つづきけり 山口青邨
山茶花や金箔しづむ輪島塗 水原秋櫻子
山茶花のこぼれつぐなり夜も見ゆ 加藤楸邨
山茶花は咲く花よりも散つてゐる 細見綾子 
さざん花の長き睫毛を蘂(しべ)といふ 野澤節子
こぼれても山茶花薄き光帯び 眞鍋呉夫
山茶花の散るとき人の起ちあがる 林徹
仏滅や山茶花の紅寺に咲く 中山純子
山茶花に咲き後れたる白さあり 宮田正和
山茶花の根もとの夕日掃きにけり 西山誠
山茶花や荒事は首よく飛びぬ 小澤實


画像は全てフリー素材です

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