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圓生忌 [俳句]

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「新米が馬鹿うまでげす」圓生忌 粋田化石

 以前にもこの記事で書いたことがありますが、落語家の六代目三遊亭圓生師匠は1900年(明治33年)の9月3日に生まれて、1979年(昭和54年)の9月3日に亡くなられました。落語中興の祖と言われ、現在止め名(野球でいう永久欠番)になっている三遊亭圓朝が亡くなったのが1900年の8月11日ですので、まるで圓朝の生まれ変わりのようです。
さて、私が落語好きになるきっかけにもなった師匠ですが、私は圓生師匠の噺(はなし)を生で聞くことはかないませんでした。

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 生前TVで拝見する師匠は「ばか旨(うま)」、「○○でげす」という古い言葉を使っておられました。そんな圓生師匠の言葉を真似て新米を詠んだのが最初の句です。
実は、六代目圓生師匠の落語の音源として全36巻のカセットテープの全集を持っていたのですが、カセットテープの再生が出来なくて長らく眠っていました。ところが最近息子からラジカセをもらい聞くことが出来るようになりました。嬉しいかぎりです。
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夜食かな圓生わきで茶を啜る 粋田化石


圓生師匠は座布団の横にお茶を置いて高座でよくお茶を飲んでおられました。お茶を置く置かないは個人の自由だそうです。映像で見ても録音で聞いてもかなりの頻度でお茶を飲んでいます。夜なべの時、夜食をとりながら圓生師匠の落語を聞いていたら、師匠の茶を啜る音が聞こえたという句です。夜食は秋の季語です。ちなみに、現在では十代目の柳家小三治師匠がよくお茶を飲まれています。

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【 夜食 やしよく】(季秋)
夜なべをすると空腹を覚えるので軽い食事を取ったりする。現在は残業している会社員や夜遅くまで勉強している受験生などがとる軽食をも指す。(角川合本俳句歳時記第四版)
所望して小さきむすび夜食とる 星野立子
夜食とる後姿の足重ね 福田蓼汀
あたたかき夜食の後の部屋覗く 能村登四郎
夜食には夜食の贅のありにけり 高浜朋子

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