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ショーケン [川柳]

あなたはかっこ好かったです

白浜道の駅にて (4).JPG



ショーケン
萩原健一さんのご冥福をお祈りいたします


傷だらけ不良天使も羽根降ろす 粋田化石






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庭の花 [俳句]

春らしい天気でしたので、庭で咲いている花の写真を撮りました。

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チューリップ中覗きしは内緒事 粋田化石


見てはいけない場所を覗いたような感覚です。
花弁が散った後に残っている蕊(しべ)は開放的な心象ですが、花の中を覗くかたちで蕊を見ると何やら肉感的な感じがします。
どうかこのことは内緒にしておいてください。


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チューリップ赤いシャッポの小人住む 粋田化石


もう一つ、チューリップの花の内側を覗くと赤い帽子の小人が六人見えます。
真ん中にいるお姫様を囲んで踊っているようです。



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白き影思い思いに雪柳 粋田化石


春の光を思い思いの方向に反射して光っている満開の雪柳を見ていると、何だかまぶしく見えますね。

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【チューリップ】  鬱金香(うこんかう)  (季春)
小アジア原産のユリ科の球根植物の花。ヨーロッパで古くから品種改良が行われ、赤・白・黄色・桃・黒紫など花色がきわめて豊富。春、直立する花茎の上に一個の釣鐘形またはコップ形の花を開く。日本では新潟・富山県で栽培が盛ん。(角川合本俳句歳時記第四版)

【 雪柳 ゆきやなぎ 】 小米花 小米桜   (季春)
渓谷の岩上などに自生するバラ科の落葉低木の花で、中国原産ともいわれる。三~四月ごろ、小さな白い五弁花を小枝の節ごとにつけ、雪が積もったように見える。その美しさから観賞用に植えられる。(角川合本俳句歳時記第四版)





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木瓜(ぼけ)の花 [俳句]

知人から木瓜(ぼけ)の花の写真が届きました。

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その写真を見て一句。


カサノバの血の色深き木瓜の花  粋田化石


木瓜(ぼけ)の花の燃えるように赤い花があだっぽく見え、カサノバを連想しました。カサノバは18世紀ベネチュアの文人で、その生涯に1000人の女性と関係したといわれています。


【 木瓜の花 ぼけのはな 】 花木瓜 緋木瓜 白木瓜  更紗さらさ 木瓜(ぼけ) (季春)
中国原産のバラ科の落葉低木である木瓜は、四月ごろ葉に先立って花を開く。実が薬用になるので、日本には江戸中期に渡来した。「緋木瓜」は深紅のもの、「更紗木瓜」は一木に紅色の濃淡の花がつくものをいう。↓寒木瓜(冬)(角川合本俳句歳時記第四版)

カサノバ【Giovanni Giacomo Casanova】
[1725~1798]イタリアの文人。ヨーロッパ各地の貴族の間で漁色・冒険の生涯を送った。フランス語の「回想録」は風俗・文化資料として貴重。カザノバ。(大辞泉第二版)






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春の草に [俳句]

午前中春の草花の写真を写していました。暖かな日とはいえませんでしたが、生き生きとしている草たちを見ていたら、その上に寝そべってみたくなりました。

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お日さん、雨さん   金子みすゞ

ほこりのついた
芝草を
雨さん洗つて
くれました。

洗つてぬれた
芝草を
お日さんほして
くれました。

かうして私が
ねころんで
空をみるのに
よいやうに。


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春の草腰下ろし唄口遊む 粋田化石


今日粋田化石が口遊(ずさ)んだのはもちろん金子みすゞの『お日さん、雨さん』です。短い詩なのですっかり覚えてしまいました。春の草を見ていて真っ先に頭に浮かんだ詩です。
俳句の中で唄としたのは、みすゞの詩が童謡だからです。

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【 春の草 はるのくさ 】  春草(しゆんさう) 芳草  草(くさ)芳(かぐは)し  草(くさ)芳(かんば)し  (季春)
春になって萌え出た草のこと。みずみずしく柔らかい草は匂うばかりである。(角川合本俳句歳時記第四版)







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上弦の月 [日記]

今夜は月齢7.5の宵月、上弦の月です。
今夜と書きましたが、15時6分には既に月は出ていました。
この時点ではまだ上弦ではありませんが、時間を追うごとに月は傾いて行き上弦になります。上弦というのは、月が沈む時点で上弦なのですね。
三枚目までの写真はスマホで撮影したのでちょっと見づらいですが、月が傾いて行く様子は分かると思います。
四枚目と五枚目はカメラで撮影しました。

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15時6分


春の月17.55.JPG
17時55分


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19時46分


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20時19分


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春の月夢に居れよと君のこと 粋田化石


春の月が出ている、どうか夢に出てくれと君を想う。という句です。
実は“夢に居れよと君のこと”は、園まりの歌『逢いたくて逢いたくて』の三番の歌詞のパクリです。著作権があって歌詞を表示できませんので、興味のある方は検索してみてください。


【 春の月 はるのつき 】  春月(しゆんげつ) 春月夜 春満月 春三日月  (季春)
古来、秋の月はさやけさを愛で、春の月は朧なるを愛でるというように、滴るばかりの艶なる風情を楽しむ。↓朧月 ・ 月(秋) (角川合本俳句歳時記第四版)






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春風 [俳句]

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我が家の亀たちが餌を食べ始めた今日、春風というには少々強めの風が吹きました。
風は強くても外で仕事をしていたら汗ばむくらいの陽気でしたので、無理やり『春風』の句を詠みます。

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春風や明日のために靴洗う 粋田化石


靴の心象は私にとっては前進するための大切な装備品です。
二つの意味に解釈できる句ですね。
1春風が吹く、今は泥沼の中にいるけど明日のために靴を洗いましょう。
2春風が吹く、新たな出発を前に靴を洗って備えておきましょう。
今のあなたならどちらを選びますか。

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【 春風 はるかぜ 】  春風(しゆんぷう) 春の風  (季春)
春風 駘蕩たいとう というように、暖かくのどかに吹く風である。↓ 東風(こち) ・ 春疾風(はるはやて) ・ 風光る ・ 涅槃西風(ねはんにし)・ 春一番 (角川合本俳句歳時記第四版)






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土筆に消えた愛のさざなみ [俳句]

自由がきく仕事をしている私は、2月25日の「だくだく日記」に書いたように、仕事中に歌を歌うことがよくあります。
今日は昭和の名曲『愛のさざなみ』を歌いながら仕事をしていました。休憩になり「くりかえすー くりかえすーー」と歌いながらグループラインのメールをチェックしていたら、以下の俳句が届いていました。

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死んだ仔を囲い見守る土筆かな 寧女


解説は無用ですね。
この句を詠んだ寧女さんは獣医師ですので、“死んだ仔”は動物の子のことです。春の象徴のような土筆で死を詠む寧女さんの凄さに驚き、『愛のさざなみ』は昇華して頭の中から消えてしまいました。
その後私の耳に聞こえてきたのは。ガブリエル・フォーレのレクイエムです(これは嘘です)。


もう一句が縞午さんの句

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利根土手に土筆の第九響きけり 縞午


利根土手とは坂東太郎利根川の土手のことです。悠然と流れる利根川の土手で春を喜ぶような土筆たちの姿が目に浮かびますね。間違いなく合唱付きでしょう。


さて、粋田化石の句は

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土筆野や紐結びたる更の靴 粋田化石


土筆野に立ち新しい靴の紐を結んだという句。春、新たなる旅立ちに臨み気を引き締めていきましょう、という句です。


【 土筆 つくし 】 つくづくし つくしんぼ 筆の花 土筆野 土筆摘む 土筆和  (季春)
トクサ科の多年草杉菜の胞子茎。地下茎で栄養茎とつながっている。春先早く顔を 覗のぞ かせる。形が筆に似ていることから土筆と書く。古名は「つくづくし」といわれ、古くから食されてきた。通称、袴といわれる部分を取って茹で、酢の物などにする。(角川合本俳句歳時記第四版)






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三月十一日 [日記]

三月十一日、八年前のこの日を昨日のことのように思い出します。

千葉県東部地方は夕べから降り続いた雨が今朝も降っていました。


三一一明けるも荒ぶ春しぐれ 粋田化石


三一一の日が明けたものの、天候は荒んでいて春の時雨が降っているという句です。
時雨(しぐれ)は冬の季語ですので、春の時雨は『春時雨』になります。
天気の神様は意地悪ですね。我が地方は悪天候で電車も遅れていました。
時雨には“涙ぐむと”という意味もあるそうです。



原発の無しとて春はけきょと鳴き 粋田化石


この句は、昨年の春に鶯の初音を聞いた時に平和の願いを込めて詠んだ句です。
原子力発電所がなくてもちゃんと春はやって来て、鶯の下手くそな初音を聞かせてくれるという句です。



雨の中自動車を運転していたら、空が明るんできて虹を見ることができました。

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三一一の空明らむや春の虹 粋田化石


三一一の日、あいにくの雨かと思ってがっかりしていたら、空が明るくなってきて虹が見えた、という句です。“明らむ”には、明るい未来や希望を願う気持ちが込められています。



【 春時雨 はるしぐれ 】  春驟雨(はるしうう)   (季春)
春になっても時雨れることがある。春の時雨には明るさと艶やかさが感じられる。春驟雨はやや雨足の強い春のにわか雨。↓春雨 ・ 時雨(冬)(角川合本俳句歳時記第四版)

【 春の虹 はるのにじ 】 初虹  (季春)
単に虹といえば夏だが、春にも淡い虹がかかることがある。春はじめて見る虹を初虹という。↓虹(夏)(角川合本俳句歳時記第四版)






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みんなちがつて、みんないい [日記]

三月十日は童謡詩人金子みすゞの忌日です。
そんな日なので、粋田化石の下手くそな俳句は無しです。

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私と小鳥と鈴と  金子みすゞ

私が両手をひろげても、
お空はちつとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のやうに、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすつても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがつて、みんないい。

この詩を選んだのは、「みんなちがつて、みんないい。」が常に金子みすゞの書いた詩の根底に存在すると思えるからです。

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ちょっと、理屈っほいです。
どんな人にも良いところがある。
その良いところに本人が気づかないから良いのである。
自分の良いところに気づいて、本人が意識し出すとその人には魅力を感じない。
と、ある人が言っていました。
私は自分の良いところは分かりませんが、それでよいのかも知れません。

鈴も小鳥もそれから私の私も、みんな自分の素晴らしさに気づいていないのが素敵なのです。





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初音 [俳句]

三月七日、小雨が降る中で雲雀の囀(さえず)りを聞きました。初雲雀(はつひばり)です。

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画像はフリー素材です



一刹那鼻を擤む間の初雲雀 粋田化石


一刹那(いっせつな)は、ごく短い時間のことです。丁度風邪気味の私が鼻を擤む時間くらい短い時間ですが、雲雀の初音を聞きました。解説が無ければ花粉症で鼻を擤んだのかととれる句ですね。



三月八日は鶯の初音を聞きました。
まだまだ下手くそな「ホーホケキョ」でしたが、何だか嬉しい日となりました。

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画像はフリー素材です



今度のは紛うかたなく初音なり 粋田化石



春になってから、鳥の声を聞くたびに「今度こそ鶯か」と思い聞いていました。今日聞いたのは紛(まが)うことなく正真正銘の「ホーホケキョ」でした。


【 雲雀 ひばり 】 告天子 初雲雀 揚雲雀 落雲雀 朝雲雀 夕雲雀 雲雀野 雲雀籠 雲雀笛  (季春)
スズメ目ヒバリ科の留鳥で、雀よりひと回り大きく、茶色。草原・河原・麦畑などに枯草や根で皿形の巣を作る。巣から飛び立つときは鳴きながら真っ直ぐに舞い上がり、ついで急速に舞い降りてくる。春の野に空高く朗らかに「ピーチュル」と囀る姿は昔から親しまれてきた。↓冬雲雀(冬) (角川合本俳句歳時記第四版)

【 鶯 うぐひす 】  黄鳥(うぐひす)  匂鳥(にほひどり)  春告鳥(はるつげどり)  初音(はつね) 鶯の谷渡り  (季春)
スズメ目ヒタキ科の漂鳥。春告鳥の名があるように春を告げる鳥として馴染みがある。早春に平地で囀り始め、気温の上昇にともない冷涼な地帯に移動する。そのため高山地帯や北海道・東北北部では夏鳥とされる。「ケキョケキョ」と続けて鳴くのを鶯の谷渡りと呼び珍重する。また「法、法華経」という聞き 做な しから「経読み鳥」ともいわれている。↓老鶯(夏) ・ 冬の鶯(冬)(角川合本俳句歳時記第四版)


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