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餡ぱん [エッセー]

粋田化石はパンが大好き。
パン屋さんに行くとついつい沢山買ってしまいます。
どんなパンでも好きですが、「餡ぱん」は胡麻の乘ったのがお気に入りです。

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時々立ち寄るパン屋さんで買った「あんぱん」。
直径は7cmくらいです。良く見るとたいへん美しく作られているのでしばらくの間見とれてしまいました。
勿論食べました。


餡ぱんの胡麻に見ほれる二月尽 粋田化石



間もなく二月も終わりです。

【二月尽 にぐわつじん】 二月果つ 二月尽く(春)
新暦二月の終わり。短い月が慌ただしく過ぎゆく感慨と同時に、寒さがゆるみ、春本番に向かうほっとした気分もただよう。
[角川 合本俳句歳時記 第四版]








まだ迷う [エッセー]

この歳になってもまだ迷うことがあります。
本日東京に行く用事があったので四年先輩のSさんを無理やり呼び出して二時間ほど話しをしました。
S先輩は五十五歳で転職し“遊行(ゆぎょう)”に生きて(粋て)いらっしゃいます。
(パソコンでご覧の方はトップページの 読んでいるブログ(RSS)『遊行に粋る』からS先輩のブログに行くことが出来ます)
お会いしていた二時間の三分の二以上はS先輩が喋っていたような気がします。粋田化石は殆ど相槌を打っていただけですが、話しができてすっきりしました。

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そのS先輩とはJRの新橋駅前にあるC11蒸気機関車の前で待ち合わせ。

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少し早く到着して眺めていた街の光景が、田舎者の私の眼には何だか不思議に映りました。僅かな間に何百人もの人が目の前を通り過ぎて行くのに、一人も知った人が通らないからです。JR新橋駅の一日の平均乗降者数は265,955人(JR東日本)だそうですから当然と言えば当然なのですが。

知らぬ顔急ぎ行き交う春の都會 粋田化石

都會=まち


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帰りは高速バスを利用しました。
窓際の席に座り、車窓から暮れゆく都會の景色を眺めながら詠んだ歌です。

曇りなき窓から数多車見ん人生の如抜きつ抜かれつ 粋田化石
数多=あまた

ゆぎょう【遊行】
1 出歩くこと。歩き回ること。
「中川べりに―したり寝転んだりして」〈露伴・蘆声〉
2 僧などが布教や修行のために諸国を巡り歩くこと。行脚(あんぎゃ)。
【大辞泉第二版】

画像は全てフリー素材です






怠ければ [エッセー]

昨日とは打って変わって良い天気でした。
風は冷たかったですが、風の来ない日向はとても居心地の良い場所でした。
そうです、粋田化石はそういう場所で怠けて空を眺めていました。そうしたらほんの2秒か3秒ですが雲雀の囀りが聞こえて来ました。雲雀の生態はよく分かりませんが、春の早いうちは長い時間囀らないのかもしれませんね。

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怠ければ欠伸する間の雲雀かな 粋田化石

欠伸(あくび)


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千葉県の富津市で、純血でなければならない天然記念物のニホンザルに外来種であるアカゲザルのDNAが混ざっていることが判明し、雑種の猿57頭が殺処分されたというニュースを聞きました。
悲しいニュースですね。粋田化石は57頭を殺処分した行為を悪いとは思いません。でも、なんだか悲しすぎます。まるでアウシュビッツです。
外来種の問題は軽率に扱うべきではありませんが、思いっきり皮肉って笑い飛ばそうと思います。

名門の猿の火遊びおおごとに つなこ


人間の梨園では名門の方々の火遊びも大目に見て頂けますが、猿の国ではそれはいけないことのようです。


シンドラー千畝も聞かず猿の國 粋田化石


シンドラーという名前も千畝という名前も、猿の国では聞いたことがないという意味です。






一度やってみたかった Yahoo!ニュースをみて一言 [エッセー]

初めての試みです。

以下が、朝日新聞デジタル 1/29(日) 5:06配信 の記事です。

外国産クワガタ、特定外来生物に指定検討 販売禁止も
外国産クワガタムシの一部について、環境省は輸入などが原則禁止される「特定外来生物」の指定に向けた検討に入った。ペットとして根強い人気がある外国産のクワガタやカブトムシが指定されれば初めて。日本の在来種との交雑や競合を防ぐ狙いがある。
日本には、アマミマルバネクワガタやオキナワマルバネクワガタなど、鹿児島県や沖縄県に近縁の固有種が生息しており、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種のマルバネクワガタも3種いる。外国産のマルバネクワガタはまだ野外では確認されていないが、定着すれば、在来種との交雑や、エサなどを奪い合う恐れがある。
 専門家会合のもとにある専門グループの委員を務める九州大学の荒谷邦雄教授(昆虫系統分類学)は「(奄美や沖縄は)世界自然遺産登録を目指す地域でもあり、外来種を防ぎ、希少種を守る上で指定は必要だ」と指摘する。

さて、ここからが粋田化石の記事です。
専門家にもっともらしい意見を聞く以前の問題だと私は考えます。海外の野生生物を日本に連れてきてはいけません。理由は簡単です。それを行ってよいのは神様だけだからです。
環境省の人にも考えて頂きたいですね。人間が普通に生きるというだけで野生生物には脅威なのです。人間の存在そのものが野生生物に負担を掛けているのですから、その上傷口に塩を摺り込むようなことを行ってはいけないと私は考えます。

ここで、外来生物を思い浮かべてみました。

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アメリカザリガニ(甲殻類)、ブラックバス(魚類)、ライギョ(魚類)、ウシガエル(両生類)、カミツキガメ(爬虫類)、コジュケイ(鳥類)、ハクビシン(哺乳類)、アライグマ(哺乳類)、キョン(哺乳類)、タイワンリス(哺乳類)・・・。
直ぐにこれだけ思いつくのは、タイワンリス以外は千葉県に生息しているからです。殆どのものが既に生態系の一部として普通に生息していますので、最早どうしようもないのですが・・・。

今目の前にある、当たり前の自然を当たり前のまま残したい。
それだけです。

野生生物を故意に苛めるようなことはもうやめませんか。


冬深し獣に劣る人の棲む 粋田化石




【冬深し ふゆふかし】 真冬 (季冬)
冬もいよいよ深まり、寒さが極まる。自然も人の暮らしもすっかり冬一色である。
[角川 合本俳句歳時記 第四版]

画像はフリー素材です






鯉の自殺 [エッセー]

昨日、とあるブログの記事を読んでいて思い出しました。

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以前、飼育していた鯉が水槽を飛び出していて危うく殺しそうになったことがあります。
そのことを知人に「鯉が自殺をしようとして水槽を飛び出した、もう少しで死ぬところだった。」と話したのです。すると知人は「鯉が自分で死のうと思う訳がない。」と真顔で答えたのです。私は「・・・・・。」
次にその知人のことを姉に話しました。すると、姉は笑いながら「何でも文面通りに受け止める男として漫才のネタにできるネ。」と言ったのです。
冗談が通じない男、そして鯉が水槽を飛び出したことを“鯉の自殺”としか表現できない私と、その何倍も立派で関西系な姉の話しでした。
春が来たら、例の知人に「昨日、南から桜の便りが届いた。」と言ってみたいと思います。

凍る水打ち破らんと弾む鯉 粋田化石


私の句は水槽で飼われている鯉を詠んだものです。野生の寒鯉はあまり動きません。
因みに、緋鯉は夏の季語、寒鯉は冬の季語です。

【凍るこほる】 氷る 凍いつ 冱いつ 凍しむ (季冬)
寒気のため物が凍ること、また、凍るように感じること。
[角川 合本俳句歳時記 第四版]







六日(夜の爪切り) [エッセー]

先人たちが残した言葉や格言には、なかなか重みがあって蔑ろにできないものもあります。
例えば「碁・将棋に凝ると親の死に目に会えない」。これは、碁や将棋は夢中になりやすいので気を付けなさいという戒めだというのはわかります。
同じような言葉に「夜爪を切ると親の死に目に会えない」というのもあります。
こちらは、いったいどういう根拠に基づいて生まれた言葉なのでしょうか。根拠が不明とはいえ、これまでも夜に爪を切るときには何だか後ろめたさがありました。
実は、今夜爪を切ろうと思った時にも多少の後ろめたさがあったのですが、もう親はいないのだからと自分に言い聞かせて爪を切り始めたのです。
ところが、左足の親指の爪に爪切りを当てて力を入れた瞬間に、爪切りの柄が見事に折れてしまいました。
う~ん、これは一体どう解釈すればよいのでしょうか。親はいないのだからなどと不謹慎なことを考えたから罰が当ったのでしょうか。夜に爪を切ってはいけないというご先祖様の戒めだと考えた方が良いのでしょうか。

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夜爪を切れば疚しき六日かな 粋田化石


【六日むいか】 馬日ばじつ(季新年)
一月六日。六日の夜は、節日である七日正月の前夜であり、六日年越の行事が行われてきた。
[角川 合本俳句歳時記 第四版]









萩と月 [エッセー]

クリスマスとは全く関係のない話題です。

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高級過ぎて自分自身のためには買わないと思われる菓子を頂きました。

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その菓子の名前を吟味してみましたら「萩」も「月」も秋の季語でした。


一家(ひとつや)に遊女もねたり萩と月  芭蕉


気になって歳時記を紐解くと、萩と月が詠まれている芭蕉の句がありました。
一つの句に季語を二つ入れるというのは、実は素人には出来ない芸当なのです。
二つの季語の内どちらが主題なのかをはっきり表現させられないからです。

この句は、
思いがけず一つ屋根の下で遊女と宿を供にすることになった、萩の花には月の光が降り注いでいる、
という意味です。

芭蕉を萩に遊女を月に例えているという解説や、遊女が萩でその遊女に月の光がさしているという解説もあります。勿論私にもよく分かりません。
一つ屋根の下で遊女と宿を供にすることになったということ自体、芭蕉の創作ではないかという解説もありました。
芭蕉がこの句を詠んだ場所は、現在の富山県と新潟県の境界付近だそうです。

いずれにしても、頂いた菓子のお蔭で一つお利口になったクリスマスイブでした。

仙台の銘菓に芭蕉習う暮 粋田化石



萩(季秋)
秋の七草の一つで、マメ科ハギ属の落葉低木または多年草。代表的な種は宮城野萩(みやぎのはぎ)。山野に自生し、庭園にもよく植えられる。自生種も多く古来秋を代表する花だったので、草冠に秋と書いて「はぎ」と読ませた。
[角川 合本俳句歳時記 第四版]

Merry Christmas





ドミニカからチョコレートがやってきた [エッセー]

ドミニカに行った知人から土産にチョコレートを戴きました。

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私が戴いたチョコレートの外装には“82%CACAO”と記載がありますが、他の方が戴いたものには“72%CACAO”というものもありました。
例えば、アメリカ人は四分の一、クォーター、25という数字が大好きな国民です。ですから、ドミニカ人にも何か2%への思い入れがあるのかと思い、チョコレートをくれた当人に尋ねてみたのですが知らないとのことでした。

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外装裏


私はこの2%が気になって仕方ありません。
味はさすが82%CACAO、大人の味です。

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中身



紙剥げばドミニカ苦しチョコレート 粋田化石






今日は菓子の日 [エッセー]

ネタがなくなると、今日は何の日だか調べます。
今日は菓子の日(全国菓子工業組合連)でした。実は菓子の日は今日だけではなく、毎月十五日が菓子の日らしいです。
全国菓子工業組合連もなかなか抜け目がありません。

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その菓子の日に『チーカマ』を一本頂きました。
とても嬉しかったです。本当に嬉しかったです。直ぐに食べてしまいました。
実は私この歳になっても菓子を頂くと嬉しいのです。
『かっぱえびせん』や『ベビースターラーメン』などを頂けると口元がつい綻びます。

菓子を頂いて嬉しいのは、子供の頃に貧しかったからだけではないような気がします。これはきっと、私の脳味噌の中には未だに大人になれない部分があるからに違いありません。
物を頂いたことが素直に嬉しいのですから、嬉しくないことよりはいいことでしょう。たとえ未だにお子様でも。

手袋を脱いでチーカマ剥く右手

赤穂浪士に乾杯 [エッセー]

12月14日は赤穂浪士討ち入りの日。
元禄15年(1703年)12月14日の深夜に、元赤穂藩士大石良雄(大石内蔵助)以下四十七名が旧主君浅野長矩(浅野内匠頭)の仇である高家吉良義央(吉良上野介)の屋敷に討ち入り、吉良義央および家人を殺害した赤穂事件の日です。
12月14日といっても旧暦になおすと1月ですので、きっと寒い日だったのでしょう。芝居や映画では雪が降っていますが、1月なら降ってもおかしくはありませんね。本日も寒い日でしたが、昨夜から降り続いていた雨も午後には上がり、夜にはまん丸い月が出ていました。

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当時、江戸庶民達は見事本懐を遂げた赤穂浪士の話しを聞いて、溜飲を下げ大いに喜んだに違いありません。三百年以上たった今でも忠臣蔵の芝居は大人気の演目なのですから。
高家吉良義央の子孫の皆様ごめんなさい、今夜だけは私も四十七士に乾杯させていただきます。

赤穂浪士と満月に乾杯


熱燗を四十七士と十四日 粋田化石






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