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冬の空 [俳句]

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数へ日や雲の子風に追われおり 粋田化石


『数え日』というのは、残り少なくなった年末の日のことです。
小さな雲が一つだけ空を泳いでいるのを見たので、“雲の子”として詠んでみました。年末の忙しい様子を感じていただけるでしょうか。




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冬夕焼雲の観音染まりゆく 粋田化石


『夕焼』は夏の季語ですので、冬の夕焼けは『冬夕焼』といいます。
夕空に観世音菩薩が横たわっているような雲を見つけました。私は携帯電話を“電話付のカメラ”として持ち歩いているので、このような瞬間にとても重宝します。



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草枯れて風さえ乾く夕日影 粋田化石


日没後数十分間の『マジックアワー』の時間帯に写真を撮ると、ごく普通の景色もこんなに綺麗に写ってくれます。そして、この瞬間は詩人になれるような気がします。手前にある枯草が何か物悲しいですね。

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【 数へ日 かぞへび 】  (季冬)
年末の残った日数が指折り数えるほどになった感慨をいう。新年を迎える年用意の慌ただしさが背後にある。(角川合本俳句歳時記第四版)

【 冬の夕焼 ふゆのゆふやけ 】  冬夕焼(ふゆゆやけ)  寒夕焼(かんゆやけ)  冬茜(ふゆあかね)  寒茜  (季冬)
単に夕焼といえば夏の季語であるが、冬の夕焼にもまた、鮮やかな美しさがある。裸木を染め、西空を燃え立たせて、たちまち薄れてしまう。↓夕焼(夏)

【 枯草 かれくさ 】 草枯る  (季冬)
冬が深まると、野山はいうにおよばず、庭の草もみな枯れてゆく。その姿も色もわびしい。(角川合本俳句歳時記第四版)

ゆうひ‐かげ【夕日影】ゆふひ‐
夕日の光。(大辞泉第二版)


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