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風光る [俳句]

本日の題名『風光る』ですが、これを聞いて松山千春のアルバムを思い浮かべる方はかなりの通だと思われます。
さて、『風光る』は春の季語です。素敵な言葉ですよね。実態のない季語ですが、こういう言葉を使う日本人はやっぱりすごいと思います。

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風光る振り向く牛の耳朶(じだ)の穴 粋田化石


耳朶(じだ)は耳たぶのことです。風が光っている、振り向いた牛の耳たぶに穴が開いている。という句です。もちろん、その穴を通り抜ける風も光っています。


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現在日本で飼養されている牛には個体情報を管理するための番号の付いた耳標が装着されています。それが外れてしまうと穴が残るというわけです。

【 風光る かぜひかる 】(季春)
春になって日差しが強くなると、吹く風もまばゆく感じられる。↓春風(角川合本俳句歳時記第四版)

風光りすなはちもののみな光る 鷹羽狩行

風光る海峡のわが若き鳶 佐藤鬼房

杉の秀(ほ)に並び立つ塔風光る 火村卓造

笛を吹く頰の産毛や風光る 角谷昌子

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