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年の暮 [俳句]

いよいよ年も押し詰まってきました。
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 年末というのは何だか忙しないですね。世の中が「年の暮、年の暮」と騒ぐから余計にそんな気になるのかもしれません。
私といえば、そんな忙しなさから何とか逃げ出そうと努力してまいりましたが、とうとう『年の暮』に追い詰められてしまいました。


年の瀬に取り囲まれて出口なし  粋田化石


現実から目を背けて逃げ出してきたことも、そろそろやらなければなりません。

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【 年の暮 としのくれ 】  歳暮(さいぼ)   歳暮(せいぼ)   歳晩(さいばん)   歳末(さいまつ)  年末 年の瀬 年の果  年(とし) 暮(く る) 年詰まる  (季冬)
一年の終わり。街は歳末売出しで賑わい、家庭では新年を迎える用意に忙しい。すべてが慌ただしく、活気を帯びてくる。(角川合本俳句歳時記第四版)

年暮ぬ笠きて草鞋(わらぢ)はきながら 芭蕉

旧里(ふるさと)や臍(へそ)の緒に泣く年の暮 芭蕉

去ね去ねと人にいはれつ年の暮 路通

ともかくもあなた任せのとしの暮 一茶

いさゝかの金欲しがりぬ年の暮 村上鬼城

藁苞を出て鯉およぐ年の暮 宇佐美魚目

はらわたの紆余曲折を年の暮 中原道夫

山が山押して夜の来る年の暮 和田耕三郎

思はざる道に出でけり年の暮 田中裕明

歳晩やひしめく星を街の上 福永耕二

歳晩や淀の川波岸より暮る 貞弘衛

歳晩の水を見てゐる橋の上 加藤耕子

年の瀬や浮いて重たき亀の顔 秋元不死男

山の背に雲みな白し年の果 原裕

町工場かたことと年暮るるかな 星野石雀

喪の花輪すぐにたたまれ年つまる 菖蒲あや


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