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土筆に消えた愛のさざなみ [俳句]

自由がきく仕事をしている私は、2月25日の「だくだく日記」に書いたように、仕事中に歌を歌うことがよくあります。
今日は昭和の名曲『愛のさざなみ』を歌いながら仕事をしていました。休憩になり「くりかえすー くりかえすーー」と歌いながらグループラインのメールをチェックしていたら、以下の俳句が届いていました。

土筆 (2).jpg



死んだ仔を囲い見守る土筆かな 寧女


解説は無用ですね。
この句を詠んだ寧女さんは獣医師ですので、“死んだ仔”は動物の子のことです。春の象徴のような土筆で死を詠む寧女さんの凄さに驚き、『愛のさざなみ』は昇華して頭の中から消えてしまいました。
その後私の耳に聞こえてきたのは。ガブリエル・フォーレのレクイエムです(これは嘘です)。


もう一句が縞午さんの句

土筆 (1).JPG



利根土手に土筆の第九響きけり 縞午


利根土手とは坂東太郎利根川の土手のことです。悠然と流れる利根川の土手で春を喜ぶような土筆たちの姿が目に浮かびますね。間違いなく合唱付きでしょう。


さて、粋田化石の句は

土筆 (3).JPG



土筆野や紐結びたる更の靴 粋田化石


土筆野に立ち新しい靴の紐を結んだという句。春、新たなる旅立ちに臨み気を引き締めていきましょう、という句です。


【 土筆 つくし 】 つくづくし つくしんぼ 筆の花 土筆野 土筆摘む 土筆和  (季春)
トクサ科の多年草杉菜の胞子茎。地下茎で栄養茎とつながっている。春先早く顔を 覗のぞ かせる。形が筆に似ていることから土筆と書く。古名は「つくづくし」といわれ、古くから食されてきた。通称、袴といわれる部分を取って茹で、酢の物などにする。(角川合本俳句歳時記第四版)






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