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無念 [エッセー]

横田めぐみさんのお父様である滋さんが亡くなられたました。その訃報を耳にしたときには遣る瀬無い気持ちでいっぱいいなりました。
妻である早紀江さんも悔しかったことでしょう。しかし、拉致されていると判っていながら、とうとう娘さんに会えなかった滋さんが何より悔しかったことと思います。

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暗雲の晴れぬ芒種の玄界灘 粋田化石


玄界灘は日本と朝鮮半島の間の海です。訃報を聞いたのが丁度芒種(ぼうしゅ)でしたので、こんな句になりました。


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父母の無念を砕く夏怒涛 粋田化石


めぐみさんのご両親はさぞかしご無念だったことでしょう。滋さんのご冥福をお祈り申し上げます。


夏 時候
【 芒種 ばうしゆ 】
二十四節気の一つで、新暦六月五日ごろにあたる。 禾(のぎ)のある穀物を 播(ま)く時期の意から。このころから田植えが始まり、天候は梅雨めいてくる。(角川合本俳句歳時記第四版)

ささやくは芒種の庭の番(つがひ)鳩 石原八束
芒種なり水盤に粟蒔くとせむ 草間時彦
芒種はや人の肌さす山の草 鷹羽狩行
朝粥や芒種の雨がみづうみに 秋山幹生

夏 地理
【 夏の海 なつのうみ 】 夏の波  夏怒濤(なつどたう) 夏の浜 夏の岬 青岬
夏の海はひときわ目に鮮やかで、力強く感じられる。海岸は海水浴客で賑わい、健康的で躍動感があふれる。

島々や千々に砕けて夏の海 芭蕉
熊野路やわけつつ入れば夏の海 曾良
長濤を以て音なし夏の海 三橋敏雄
一つづつ扉が開いて夏の濤 石田勝彦
乳母車夏の怒濤によこむきに 橋本多佳子
青岬遠くで別の汽笛鳴る 石崎素秋

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