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寒雀 かんすずめ [俳句]

雀は我々の一番身近にいる鳥ですね。
当然季語にもなっていて、『雀の子(春)』、『雀の巣(春)』、『寒雀(冬)』があります。今日はその中の一つ『寒雀 かんすずめ』の句です。
この時期、私の職場にも餌を求めて雀が沢山やって来ます。また、日当たりの良い場所に止まって羽毛を膨らませている姿は、何とも言えぬ愛らしさを感じます。

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寒雀尾を振る犬の陰長し 粋田化石


寒雀だ、尻尾を振っている犬の陰が長いなー。という冬の夕方の句です。


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電線が算盤(そろばん)めくや寒雀 粋田化石


膨らんだ雀が沢山止まっている電線が算盤(そろばん)のように見える。という句です。脅かして“ご破算”にしないようにしましょう。

【 寒雀 かんすずめ 】 冬雀 ふくら雀  (季冬)
雀はもっとも人家近くに棲む鳥である。特に冬場は餌を求めて庭先までやってくる。寒い時に羽の中に空気を入れて膨らんでいる姿をふくら雀という。↓雀の子(春) ・ 初雀(新年)(角川合本俳句歳時記第四版)

とび下りて弾みやまずよ寒雀 川端茅舎

寒雀身を細うして闘へり 前田普羅

寒雀ぱらぱら中にちがふ鳥 阿部みどり女

寒雀顔見知るまで親しみぬ 富安風生

筬(をさ)の音三つ目は間のび寒雀 殿村菟絲子

糸屑のくれなゐ咥へ寒雀 中尾寿美子

ネクタイの黒が集ひぬ寒雀 鈴木鷹夫

両頰に墨つけふくら雀かな 川崎展宏

立山に晴れのおよびぬ寒雀 榎本好宏

てのひらのごとき日向に寒雀 牧辰夫

佳き名つけふくらすずめを飼ひたしや 大石悦子

出棺待つ窪地にあそぶ冬すずめ 藤田直子


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